1.プロボノ
プロボノとは、ラテン語の「pro bono publico(公共善のために)」を語源とし、専門的なスキルを持った人材が、その知識やスキル、経験を活かして社会貢献するものです。プロボノといっても、例えばデザインの技術を活かしてNPOのチラシを作ることから、企業等で働く際の様々な経験を活かして、非営利団体の活動を支えることもあります。また、今後は、異なるNPOのなかでも、人材交流をしながら、ノウハウを共有することも求められるのではないでしょうか。
やまなしコミュニティビジネス推進協議会では、モデルメニューとして、下記のようなプロボノの取り組みも行っています。
プロボノといってイメージをしやすい取り組みは、デザイナーや、クリエイターによるチラシやパンフレット、ホームページ等の広報ツールの製作ではないでしょうか。
団体内に、デザインやホームページの製作が出来るスタッフがいれば話は別ですが、多くのNPO団体にとって、広報ツールにまでは資金がまわらないのが現状です。
一方で、クリエイターのなかには、映像をもっと世の中の役に立てたいと願い、ソーシャルクリエイティブな体験の場を求めている方もいらっしゃいます。
この両者のニーズをマッチさせたのが、映像やデザイン、CG等に携わるクリエイターが、NPO団体等のプロモーションビデオをつくる、PVプロボノというプロジェクトです。プロのクリエイターたちが、本業の間をぬって、少数のチームを作り、NPO等の団体の活動を短い時間で分かりやすく紹介するような、プロモーションビデオを作るプロジェクトです。
NPOにとって、自身の活動を短時間で人に伝えるのは、案外難しいものです。時間をかければ、思いもやりたいことも伝えられるのに・・・そんな方にとって、ビジュアルを使い、簡潔に活動内容と思いを伝えるプロモーションビデオは、支援者獲得のためにも、また企業や行政との連携づくりのためにも、強力な武器となります。
NPOにとってのもうひとつの効果は、スタッフのモチベーションがあがること。デザインのすぐれたチラシやパンフレットなら、積極的に配りたくなりますし、プロモーションビデオを見て活動をほめられれば、やる気もあがってくるでしょう。
また、今回のクリエイターのように、普段、NPO等と関わりのない人たちが、このプロジェクトのなかでソーシャルビジネスや社会的な活動に参加し、またその製作物を、見た人が新たに活動に加わることで、社会的な活動の担い手が増えていくことが期待されます。