2.ボランティア、インターン
多くの非営利団体が、活動に協力してもらうボランティアを募集しています。求めるボランティアには、団体の活動により、以下のようなパターンがあります。
農作業のボランティアや、リユース食器のボランティアなどが該当します。団体が取り組む事業の繁忙期には、常時受付を行なっているケースも多くあります。参加者にとっても、例えば農業技術を習得するといった学びにつながったり、定期的に通うことで第2の居場所につながるといった目的で参加することも出来ます。自分のペースで参加できることが、魅力でもあります。
フェスタやシンポジウムといったイベントにおいて、サポートスタッフとなるボランティアの存在は欠かかせません。参加の仕方も、準備段階から関わり、スタッフと一緒にイベントを作り上げていく場合もあれば、イベント当日のみという気軽に参加できるものもあります。気軽に社会貢献をしたい、NPO等の活動を知りたいという方には、入りやすい入口です。
イベントのような“表”の活動に追われ、会員向けの資料を封筒に封入し送付するといった地味な作業に手がまわらなくなるといったケースも出てきます。このような地味な活動への協力者こそ、団体のコアなサポーターと言えるでしょう。また、団体を外部に紹介、宣伝する広報マンとしても、団体を支える存在となりえます。
活動を開始したばかりの団体にとって、先輩格の団体のリアルな活動は、とても参考になるものです。ここでは、「NPO法人こるだ」の田川さんと、「NPO法人子育て支援センターちびっこはうす」の関わりから、効果的なNPO間でのボランティアやプロボノをご紹介します。
「NPO法人こるだ」の田川さんは、ひとりでも多くの子どもの健全な成長のために、子どもと子育て世代を支える活動をしたいと考えています。NPOで活動をして約2年となる田川さんは、お手本となるような団体に、活動を学びたいとも考えていました。山梨県で子育て支援の大先輩は、NPO法人子育て支援センターちびっこはうすであり、理事長の宮澤さんです。宮澤さんからの声かけもあり、田川さんは、ちびっこはうすの活動に参加するようになりました。
例えば、田川さんは、ちびっこはうすの主催する「ちびっこフットパス」に参加し、得意の写真撮影で協力しています。ちびっこはうすのフットパスでは、参加者のお母さんにも役割をまかせながら、こどもとともに、お母さんたちも育てています。そして、宮澤さんは、役割を担ってくれたお母さんに写真とお礼状をお渡ししてします。田川さんは、ボランティアをするなかで、宮澤さんのお母さんとの関係づくりや、事業の運営方法を学んでいるそうです。
また、田川さんは、ホームページやチラシを作るスキルもあったことから、ちびっこはうすが行ったチャリティバレエのFacebookページを作ったり、イベントのチラシを作るなど、ここでは自身のスキルを活かしてプロボノとしての支援も行なっています。
一方、宮澤さんの方でも、山梨の若い起業家を育てるため、ちびっこはうすの代名詞でもある情報紙「ちびっこぷれす」のなかで田川さんの役割をつくりました。ここで田川さんは、宮澤さんのインタビューを補助し、写真を撮り、原稿を書いているそうです。
2012年に理事長に就任したこともあり、組織の運営も学んでいきたいと考える田川さんは、他の団体でも、チラシ製作といったプロボノ活動を行ないながら、様々なNPOの現場でノウハウを吸収していっています。